高須城日記V(夏後編)
(平成十八年度・棚田オーナー/福井市 藤田幸治)
【八月の一/川島アナの野菜作りは・・・】8月2日(水)
8月に入り、うだるような暑さが連日続いている。「これが夏だ!」と、夏大好きの私には額から流れる汗もまた気持ちがいいものとなっている。自宅近くの三秀プール(市営プール)でも、朝から夕方まで子供たちの水遊び?の声が賑やかに聞こえてくる(子供の声は良く響く・・・!)。
夏休みに入り2週間、次男(小6)の顔も・・・腕も・・・足も、すでに日焼けによって黒くなりつつある。健康的?と言うのも可笑しい話だが、この夏の時期「子供は真黒じゃなくちゃぁ!」と、近所のおばちゃんが次男の顔を見て笑いながら話していた(このおばちゃん、私の子供の頃にも同じ事を言ったような気がするのだが?!)。
子供の頃・・・夏休みに入ると、外で遊ぶしかなかった時代。海水浴にプールにと毎日のように繰り返し、新学期が始まると、クラスで誰が一番黒くなったかと、その自慢をしていたものだ。今の子供たちは遊ぶ物がたくさん有り過ぎて、外での遊びもそこそこに、エアコンの効いた部屋にこもりテレビゲームやパソコンで最近流行りのオン・ラインゲームをしている。
「外で遊びなさい!」と、次男に言うと
「暑いもん!」と、答えが返ってくる。
「お父さんの時代はエアコンなんてなかったもんだ!だから・・・」と、言い終わらないうちに
「大変な時代だったんだね?!」と、全くお構いなしの答え。
40年の年月が子供環境をこんなにも変えてしまったのかと、嘆かわしく思う私だった。
そんな呑気な次男も水曜日の夕方には塾(英語)となる。
「今日は、自転車で塾に行きなさい!」と、私が言うと
「うん、そのつもりだったんだ。最近、どうも運動不足だから・・・」と、次男。
「・・・・・」(お前なぁ〜!)
塾と自宅までのたかが往復20分のサイクリング、それでも車での送迎をするより幾分ましと、心で許してしまう不甲斐無い、情けない父親だった。
さて、水曜日夕方の楽しみと言えばFBC「げんき米プロジェクト・高須城ものがたり」だ。この高須城ものがたりも今日の放送で早くも10回目の放送となった。孤軍奮闘で頑張っている二年目の川島秀成アナウンサーだが、先月半ばは「イケてる福井」の取材で今、話題の温泉の一つ熊本県の黒川温泉に行き、また、後半には高校野球の実況中継にと多忙の毎日。その合間に高須町へと向かい、田んぼや畑で汗を流がしているのだ。一年目だった昨年も「何回、高須町に行ったか・・・覚えていません!」と、話していたが今年も昨年以上に高須町とFBCを往復している事は言うまでもないだろう(頑張れ!)。
さて、そんな川島アナの今回の放送だが、前回の田んぼから野菜畑に場所を移動しての作業となった。その「高須城ものがたり」の今日のタイトルだが、《農作業は厳しさも必要?!の巻》となった。
畑で何やら竹を使い、棚を拵えている川島アナ、すっかりお馴染みとなった地元高須町のインストラクター・智恵子さんとの作業で楽しそう。だが、その棚作りをしていた川島アナ、竹と竹とを結ぶ紐(ひも)を結んでいたのだが、「もっと、締めんとアカン!」「ただ巻いてるだけでは、アカン!」と、その智恵子さんたちから、怒られてしまったのだ。
そして、その作業場に通りかかったおばちゃんからも「川島さん、いい棚を作ったんやけど・・・風で倒れたんやわ、ワハハハハッって、笑われるざ!」と、風などで倒れないようにしっかりと棚を作りなさいとご指導を受けた。在所(高須町)の皆さんに笑われないようにと、再び棚の紐を締めなおす川島アナだったが、それ以前に棚の基盤である杭(くい)をしっかり打っておかないといけないと、またまた、有り難いご注意を受けてしまったのだ。
この川島アナの作業だが、「野菜棚作り」と言い、野菜の茎やツルが伸びやすいように棒を立てる事を言うのだ。この時期になると高須町の畑のあちらこちらに見られる棚を見て、川島アナも「じゃあ・・・僕の畑にも・・・」と、見よう見まねで棚作りに挑戦したのだ。ところが、地元の方からの相次ぐダメ出しに・・・この日、苦笑いの川島アナだった。
土に木杭を打つ川島アナ、その方法は少し大きな石だった。「ゴン・・ゴン・・ゴン」と、石と木の音。だが「そんなんじゃ・・・入いらんて!」と、ダメ出し。また、紐を結べば「川島さん・・・そんなんじゃ風が吹くとズッてってしまう!」と、またまた厳しい一言。「それよりも、何よりも紐が全部短い紐ばかりやからアカン!」と、準備の悪さを指摘するおばちゃんインストラクター(二年目は厳しいね!)。
しかし、大切な畑の野菜を雨や風から守るには頑丈な棚が必要な事が解かっている川島アナ、力を込めて紐を締めていく。
そんな真剣な川島アナの姿に、ダメ出し連発の高須町の皆さんも手伝ってくれる(本当は・・・優しい人ばかりです!)。
しばらくすると、川島アナの畑もようやく棚の完成が見えてきた。紐を結びながら「この棚はいつまでここに?」と地元の方に質問する川島アナ。「秋までや・・・」と、答えが返ってきた。
そしてこの日の畑の中には、この時期大事な作業があったのだ。それは、「横芽(よこめ)」を取ることだった。この横芽とは、茎の間から出た不必要な芽の事で、摘み取る事によって栄養がしっかりと実に行き、トマトが大きくなるのだ。
その作業中、「いや〜・・・ここ(高須町)は静かでいいね!」と、のどかな山里のひと時を感じている川島アナ。しかし・・・「こんな(環境)いいところでトマトがならんとトマトが悪いやわ・・・こんな、景色のいい所でのぉ〜」と、おばちゃんたち。
そんな時、横芽をとっていた湯口道子さんが、2つの可愛い青い実があるトマトを見て、「これは、双子やわ・・・これは写真(テレビ)に撮っておかんと!」そして、「網をかけんとあかん・・・」と、川島アナにアドバイス。
ところが川島アナ「まだ、大丈夫でしょう・・・青いトマトは食べないでしょう・・・カラスも」と、呑気なことを言い出した。すると、智恵子さん「赤い実も青い実も一緒やわ、トマトもキュウリも全部食べてしまう」と、ベテラン農家ならではの声。「あらぁ〜」と、うかうかしていられなくなった川島アナ。大切に育てている畑の野菜がカラスなどの被害に遭うことに「歯がゆいのぉ〜!」と、過去幾度となく経験している事を思い出していたおばちゃんたちだった。
そんな話をしながら、川島アナの畑でも地元のみなさんのお手伝いにより、立派な野菜棚が完成した(お疲れ様でした・・・川島アナ)。この後、近くの畑でジャガイモを少し掘ってみた川島アナ、土の中から新鮮なジャガイモが何個か顔を覗かせた。そのジャガイモを手にした川島アナの顔は、いつの間にか、アナウンサーから兼業農家の顔へと変わっていったのだった。
「夏野菜でカレーを作ろう!」・・・と、始めた高須町での野菜作り、その野菜も今は順調に育っている。トマトもまだまだ青いのだが小さい実が生っている。寒暖の差がある高須の大地で、きっと美味しい野菜ができますよ。川島さん!
△男の酒のつまみ・・・151
ひね鶏の塩胡椒炒め!
スーパーの精肉コーナーで最近、私のお気に入りなのが鶏肉のひね。値段も手ごろでついついそのパックを買い物カゴにと入れてしまう。そのひねだが簡単に塩胡椒をし、フライパンで強火・・・弱火で、じっくりと焼く。
少し固めのひねだがその食感がたまらなく美味しいのだ。
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【八月の二/命の尊さの・・・お勉強!】8月5日(土)
八月に入り猛暑となっている毎日だが、暑くなれば暑くなったで被害をもたらした梅雨を忘れ、少しの涼となる雨が欲しくなるものだ。こんな天気となると人はその涼を求めて、海や山に出かけて行く。日本海、福井市の鷹巣の海では週末となる土日でなくても、大勢の家族連れや若者が気持ちよさそうに海に入り夏を満喫している。また、登山となると近場となる白山にこの時期に森林浴を求め、軽装登山となるそうだ。
しかし、ここで心配なのが事故なのだ。毎日のようにニュースなどで報じられる、海や川での事故。その報道に「またか!」と、ただ呆れるばかり。呆れるとは・・・言葉は悪いのだが、夏になると誰もが訪れる海や川、しかし、必ず危険は伴うもの。日常の仕事からの開放感が大きくなり遊び心が出きる。そして、ついついその奥に潜む危険な部分を人は忘れてしまうことになる。楽しいはずのレジャーだが、自分の体調を認識して、まずは身体よりも頭を動かすことが危険から身を守る方法ではないだろうか。
先月末、埼玉県ふじみ野市の市民プールで家族と訪れていた小学2年生の女児が、流水プールの吸水口に巻き込まれ死亡する事故があった。事故の原因となったのは吸水口を覆う蓋が外れ、たまたま、友達の近くに行こうとその吸水口の傍にいった時に起こったものだった。まさしく信じられない事故なのだ。固くボルトで締められているはずの蓋が、弱い針金だけでの仮止め。その処置はここ数年間に及ぶものだったと言うのだ。
親の目の前で起きた事故、だがこの事故は市の管理体制の問題から起きた事故だった。可愛い盛りの女の子、短い命を無くしてまで伝えようとしたものは今、日本全体のプールでの安全管理体制を危ぶむものとして論議される事になっている。事故が起きてからの安全管理・・・最近ではこんな事が多すぎる。誰かが犠牲にならなければわからない安全管理。
福井市でも学校などのプールの点検がその翌日から当たり前のように実施された。それを見ていたある親の話だが「じゃ、夏のプール開放前には点検をしていなかったの?」と、心配顔で話していた(再点検らしいです!)。至る所にある大小のプール、その安全面は本当に大丈夫なのか?監視員は本当にその資格を持っているのだろうか?・・・・犠牲となってしまった女児が、改めて私たちに教えてくれたのだ。
その女児のお通夜が今日テレビで映っていた。小さな棺を乗せた車が、通っていた幼稚園と小学校の校庭を回っていた。その車に手を合わせ、涙を流すたくさんの在校生やその保護者、そして先生達。流れる校歌・・・・カメラがとらえた車中の女児のご両親の涙。「あんな小さな棺は・・・二度と見たくない!」と叫ぶ、女児が卒園した幼稚園の園長先生。
楽しいはずの家族でのプール遊びだったはずが、一転予期せぬ事故になった。目の前の吸水口に我が子いる、「助けて!早く助けて!誰か助けて・・・」と、泣き叫ぶ母親の姿。そんな姿を想像するだけで心が痛み、涙が込み上げてくる私だった。
この事故が最初に報道された先月31日、このニュースを見ていた次男(小6)だが、パソコンのキーボードから手を離し、食い入るようにそのニュースを見ていた。「かわいそうだね、小学2年生の女の子でしょ・・・生きていてほしいね!」と、私に話していた。翌日、女児の死亡の事が判ると「やっぱり、ダメだったのか。監視員の人がすぐに飛び込めば助かったのかも知れないのにね!」と、悲痛な顔。
そして、しばらくすると「お父さん、順化小学校はちゃんと監視員の人いるけど、高須小学校にはいるのかな?」と、心配そうな声で私に聞くのだ。「大丈夫でしょう・・・まさか、子供だけでプールを開放することはないから、必ず先生がいるはずだよ」と、私が言うと「よかった!」と、安堵の顔に戻った次男だった。
そんな次男だが、夏休み全快モードで毎日を楽しくすごしている。朝のラジオ体操に始まり、午前中は勉強(たぶん!)、午後からはパソコンやプールで遊んでいる。
昨日の事だが、店から自宅に戻り、田中先生に渡すFDを明道中学校に届けたのだが、「僕も行く!」と、次男が言い出した。「いいよ!」と、私が言うと嬉しそうな次男。今年に入り何回目の明道中学校の訪問だろうか。おそらく、来年明道中に入学となる小学6年生の中で一番多く、事前に訪れている次男である。
校門を過ぎると、夏休みだというのに学校内には活気が見られる。数多くの生徒が勉強や部活動と、様々な夏休みを過ごしているようだ。職員玄関から入ると、私のすぐ後ろをついて来る次男。私の真似をして来賓用のスリッパを履き、廊下ですれ違う生徒を見ながら急ぎ足で職員室に入る。「今日は一日、理科室で生徒と実験をしているかも知れません!」と、田中先生は話していたのだが・・・・運良く、その田中先生は職員室にいた。
事務職員さんから冷たい麦茶を頂く私と次男(すいません次男の分まで!)。私と田中先生が話をしている間、大きな職員室の中をキョロキョロ見渡す次男だが、田中先生の隣の机の上に・・・ある物を見つけて、目が点の状態になっていた。そのある物だが・・・昆虫採集の数匹のアゲハ蝶だった。
アゲハ蝶と言っても何種類かあるらしく、この日、田中先生の机横のM先生(同じ理科)が生徒達と足羽山に行き採取してきたらしいのだ。しかし、そのアゲハ蝶・・・当然の事ながら標本にしなければならない訳で・・・生きた蝶を虫ピンで刺した状態で机の上に置いてあったのだ。まだ、羽を動かしている蝶を見て「可哀想・・・まだ、生きているのに・・・」と、感情豊かな次男(私もだが・・・!)。その標本を見て、棒立ち状態となっていたのだ。そんな次男の姿を見て「これはね・・・何故、生きたままで標本にするかなんだけど・・・」と、小学6年生の次男に慌てて説明をしだす中学校理科担当の田中先生とM先生(この時、余程ショックだった次男!)。

この昆虫の標本を作るときに、生きたままの虫をピンで固定するの理由だが、昆虫は死後には関節が固まって動かなくなり(死後硬直か?)、羽を綺麗に広げたの標本は難しくなる(無理に形を整えようとすると羽や足が取れてしまう)らしいのだ。・・・と、そんな事を解かりやすく次男に説明する先生達(これが明道中学校の先生の良い所で、生徒が理解できるまで熱心に指導するのだ!あっ・・・次男は来年度からの入学だ!)。
帰宅してからも少しだけ昆虫採集のアゲハ蝶を思い出していた次男、そんな次男に気分転換にと、私は先日「あぜ道インタビュー」で訪れた、足羽山にある福井市自然史博物館に連れて行く事にしたのだ。「砂金を採りにいこうか?」「うん・・・行く!」この会話の15分後には自然史博物館の館内にいた私たち親子。砂金採りは最後にしようと、館内をゆっくりと見て回る事にしたのだ。先日、吉澤館長から説明を受けた事を思い出しながら、次男に説明する私(パクリだ!)。
そんな時だった「あっ!」と、声を出して後ずさりする次男。「どうした?」と、次男の目線の先を見ると・・・多くの昆虫が・・・・虫ピンに刺さっていた(標本だ!)。
「ここは自然史博物館だから・・・標本があるのは仕方ないよ」と、次男に言うと「うん・・・でも!」と、トラウマになっている次男だった。
気分転換に来たつもりが益々、虫の生死の事で悩ませてしまった私は、「じゃ・・砂金に行こう!」と、2階の特別展に次男を連れていった。
ゴールド・ラッシュ・・・次男は「凄い!凄い!」を連発して金色に光る大きな金塊に目を丸くしている。「お父さん、これ大きいね・・・でも、大丈夫なのかな?これ、盗まれたら大変だね!」と、次男。「大丈夫だよ、これレプリカだから!」「・・・・・なんだ!」ここでようやく次男の顔にも笑みが見えていた。

砂金採り・・・他の子供たちと砂金採りをする次男、女性担当者から説明を聞きながら挑戦している。少しずつ砂を落としながら作業工程を繰り返していくと・・・何粒か金色に光る小さな砂金があった。「あっ・・・あった!」と、喜ぶ次男。
「もう一回しよう」と、この後計4回挑戦していた次男だった(でも、もらえる砂金は一粒だけです!)。
興奮しながらの砂金採り、次男は満足した顔でその記念の一粒を《ゴールドハンター証明書》にパウチしてもらい帰宅した。
夕食後、「久しぶりに銭湯でも行くか!」と、サウナ好きの次男を誘い近所の銭湯に自転車の二人乗り(本当はダメ!)。サウナ・水風呂・サウナ・水風呂・サウナ・水風呂とこの夏ならではの気持ちよさ。サウナ時間、次男は10分、私は20分。お互い貸し切り状態の時間帯を解かっての銭湯に大満足だった。当然、次男が早く上がり銭湯恒例の・・・風呂上りのコーヒー牛乳(90円)と、漫画雑誌で私の上がりを待っている。
私が風呂から上がると何やら番台のご主人と話している次男。どうやらご主人が次男に「かぶと虫」を一匹プレゼントしてくれるらしいのだ。かぶと虫を手のひらに乗せ「痛い、痛い!」と、興奮する次男。

この後、ご主人から餌のゼリーをもらい帰宅したのだ。虫かごをすぐに用意して、そっとその虫かごにかぶと虫を入れる次男、私が「そのかぶと虫、標本にしようか・・・虫ピンで!」と、話すと「お父さん、怒るよ。せっかく忘れていたのに!」と、怒りモードの次男。今夜から次男の部屋の同居人は・・・かぶと虫となったのだ。
人の命、虫の命・・・色々な命はあるけれど、どれもが大切な・・・尊い命であることを次男はニュースや学校、そして自然の中で学んでいる。「あの子は、本当に心が優しいから・・・」と、妻が言う。「私に似たから・・・」と、追加する(あっ・・・そう!)。
秋田の事件、奈良の事件、そして埼玉のプールでの事故、虐待事件と、こんな悲惨な事件が後を絶たない今、次男の優しさを誰もが持てば・・・と、考えていた。
そんな時(夜10時過ぎ)隣の次男の部屋の戸が開いた。バタバタと走る音、ドアが開き「お父さん・・・新聞紙!」と、興奮している次男。「新聞紙はそこにあるけど」と、私が言うのと同時に、その新聞紙の束を丸め再び部屋へ戻る次男。「バタ!バタ!」と、何かを叩く音が聞こえてくる。
「やったぁ〜!」と、大きな次男の歓声が聞こえてきた。私は心配して次男の部屋に様子を見に行くと、・・・一匹のゴキブリが尊い命を落としていたのだった(お〜い!)。次男曰く、「ゴキブリだけは・・・別!」らしい。
△男の酒のつまみ・・・152
干しカレイ焼きのレモン汁がけ!
お客様(鮎川町)の修理の帰り、魚問屋が並ぶ海岸道路で見かける「干しかれい」。美味しそうに天日干ししてある。車を止め「おまけしてね!」と、店員に話すと「いいよ!お客さん・・・たまに来るね!」と、顔を覚えられていた(まあ・・いいか!)。二千円での干しカレイとサザエを少し。今夜のつまみは・・・干しかれいに決定!
強火では直ぐに焦げてしまうので中火で焼く。焼き上がりに、レモン汁をさっとかけ醤油を少し。「これが・・・旨い・・・磯の香りが夏日の暑さを忘れさせてくれる・・ひと時に!」
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【八月の三/フェニックス祭りの夜は一人!】8月7日(月)
「暑〜い、暑〜い!」と、連日の連発となっている夏本番。
まだ8月も序盤だと言うのに・・・・ニュースでは、すでに秋の味覚の一つ、秋刀魚(さんま)漁が始まったとアナウンサーが話していた。「今年の秋刀魚は脂ののりも良く、とても美味しいそうです!」と、食いしん坊の私にはたまらない話題となっていた。「秋刀魚の塩焼き・・・秋刀魚のお刺身」と、私の頭の中を駆け巡る秋刀魚料理は・・・やはり美味しそうだ。
そんな呑気な事を考えていた今日の朝だったのだが、福井市の夏を彩る、福井フェニックス祭りも今日月曜日が最終日となった。最終日の夜は・・・足羽川での花火大会となり、多くの人出が繰り出してくる。そう言えば、ここ数年だが浴衣を着た若者の姿が多く見られるようになった。着物離れとは少し意味合いが異なるかも知れないが、浴衣姿は日本人として、着るのもその姿を見るのも嬉しくなるものである(特に若い・・・可愛い・・・女性なら!・・・失礼!)。
その福井フェニックス祭りの初日5日(土)の事、毎度のことながら我が家では朝早くからドタバタ劇が起こっていた。
「お父さん・・・高須町のお祭りは何日だっけ?」「今度、高須町にはいつ行くの?」と、私の耳が痛くなるほど高須町に行きたがる次男だが、嬉しい?・・・いや寂しい事に、本日から能登・石川県珠洲市で開催される、第14回日本ジャンボリーに出かけて行った。全国から、そして世界38ヶ国から約、2万一千人が参加しての大会らしい。ボーイスカウト&ガールズカウトの一大イベントなのだ。次男は一泊二日で日曜日の夕方まで留守となる(寂しい!)。
そして、妻は・・・これもまた毎年の事で、YOSAKOIいっちょらい(フェニックス祭り)の踊りで本日と明日は私にはお構いなしで(いつもの事!)・・・派手な衣装と化粧をして、出かけて行った。出かける時だが「ねえ・・・髪型、おかしくない?後ろ・・・見て!」と、私に聞く妻(知るか!)。
昼過ぎから始まるフェニックス祭り。盆踊りやらYOSAKOIのパレード?があり、当然、本町通りやその周辺は通行 止めとなる(渋滞があり・・・大変です!)。数ヶ月前から、順化小学校の児童やその保護者で毎日のように練習していたYOSAKOIの踊り、多くの観衆の前でその踊りを披露するのだから、妻や他の奥様方の衣装も化粧も・・・力が入るはず。
「今日は4本(演舞回数)で明日は3本なの!」と、私に話す妻だが・・・私にとっては、どうでもいい話なのだが、それでも「暑いから、気を付けてね・・・頑張ってね!」と、一応励まして妻を送り出した(全然、心がこもっていない・・・励まし方!)。
夕方、配達&修理を終え自宅に帰宅した私。帰路の途中に通行止め周辺で見かける祭りの参加者だが、年々その衣装が派手になっているような感じがする。YOSAKOIの踊りもそのチームによってテーマがあるらしいのだが、私自身は北海道のよさこいソーラン初期のシンプルな踊りが好きなのだ。
一人の部屋、誰もいない部屋で・・・聞こえてくるYOSAKOIの曲。徒歩5分で、その会場にいけるのだが・・・
人ごみが苦手な私はまたまた、一人で晩酌三昧となった。冷たいビール・日本酒のロック・焼酎の水割りと、何故か一人でハイペース。テレビを観ながらそのテレビ相手にブツブツと話す私だが、この時ばかりは寂しい中年男の象徴となっていた(まあ・・・いいか!)。
日曜日、この日も朝から妻は踊りの用意で・・・長い時間を鏡とにらめっこ!スプレーを念入りに固めにかけ、髪をアップにしている(普段と違う髪型は・・・何故か少しの色気を感じるものだ!・・・失礼!)。
「じゃあ・・・夕方、迎えに行ってね!」と、石川県から帰る次男のお迎えを私に頼み「よし!」と気合をかけ再び灼熱のステージに向かった妻(ご苦労さん!)。
またまた、一人の部屋・・・・上半身裸でエアコン全開、パソコン&煙草&コーヒーでくつろいでいた。それでも間が持てずに新聞を見ながら「福商(福井商業)の試合は明日か!」と、独り言(本当に・・・まさしく、中年おやじだ!)。
そんな時に携帯電話の着信音、「田中先生からだ!」と、電話を取った。毎日のように田中先生と電話で話す私だが、その内容は・・・高須町のホームページの事が殆どとなっている。
「もうすぐ、大台(アクセス100万件)ですね!」「写真(文中内掲載)をどうしましょう?」と、田中先生も仕事の次は高須町・・命となってしまった(すいません!)。
100万件を期にホームページのリニューアルを考えている田中先生だが、日常の学校での勤務(教員は、夏休みは関係なしだそうですよ!)も忙しく、「無理をしないで、ボチボチやりましょう!」と、私が言うと「藤田さんの高須城日記の更新が凄いから、負けてはいられませんよ!」と、田中先生(意外と負けず嫌い!)。
ほぼ毎日のように電話であれやこれやと高須町のH・Pの事を相談しあう田中先生と私だが、ついついその電話の会話時間が長くなってしまう。「女性の長電話」と言う言葉は良く聞くのだが「男の長電話」と、なっている私たち二人。
夕方、「5時になったら、迎えに行ってね!」と、言っていた妻の言葉を思い出し、車で順化小学校駐車場内にあるスカウトハウスに行った私。その駐車場に着いたのだが、ボーイスカウトの制服を着た子供たちも・・・誰もいない。「まだかな?」と、車を止めると駐車場に次男と同じ順化小学校で同級生の二人のお父さんの姿が見えた。車から降りて「まだなの?」と、私が聞くと「はい、先ほど徳光(石川・北陸道)を出たらしいです。何だか渋滞らしいです!」と、一人のお父さん。「そうなの、じゃ・・・まだまだかかるね!」と、私。そして、もう一人のお父さんも「後・・・1時間ぐらいはかかるでしょうね!」と、諦め顔で話している。
しばらく、3人で雑談を話していたのだが「藤田さん、私たちここで待っていますから・・・直人君をご自宅に送りますよ!」と、嬉しいお言葉。「じゃあ・・・頼むね!」と、7歳年下の後輩達(順化・明道)に次男を頼んだ私(おい、おい!)。
1時間後、「帰りました!」と、元気な声で帰宅してきた次男。ジャンボリーの感想を聞こうとした私。「疲れたか?」には「楽しかったよ!」、「テントで寝たの?」には「小学校で泊まったよ!」、「やっぱり、飯盒炊飯でカレーライスだったのか?」には「違うよ、仕出し弁当風だったよ!」と、ことごとく予想を裏切る答えが返ってきたのだ(なんじゃそりゃ!)。因みに、一番の思い出はと聞いたのだが、キャンプファイアーと皇太子殿下のお言葉だったらしい(まあ、いいか!)。
楽しかった思い出と帰宅した次男は、お風呂あがりの後そのままベッドで熟睡となってしまった(余程、疲れたのか?)。そして、私はまだまだ晩酌中(飲みすぎだ!)。
妻はYOSAKOIの打ち上げ(飲み会)があるらしく、遅くなるらしい。一人の部屋で・・・またまた、寂しくテレビが相手となっていた私。今年も祭りは・・・一人祭りだった。
さて、本日の高校野球で福井商業が富山県の福岡高校に快勝して、二回戦へとコマを進めた・・・のだが、これは「おめでとう!」と、心から言いたい私なのだが・・・・少しテレビ局?に不満が・・・あるのだ。
本日、高校総体の男子バスケットボールで北陸高校が京都・洛南高校を下し、三度目の日本一に輝いたのだ。その決勝戦の結果を知りたくて地元ニュースを見ていた私。
だが、どの局もメインは甲子園の福井商業の話題ばかり。中々、バスケ(高校総体)の話題にならないので「負けたのか!」と、想像していたのだった。
ところが、夕方番組終了間際だったか「北陸高校が日本一になりました!」とアナウンサー、でも少しの時間。野球とバスケ、話題性としては高校野球が人気なのかも知れないが、一回戦(野球)と優勝・日本一(バスケ)とでは・・・どちらが大切なのですか?と問いかけたい。同じスポーツ・・・競技は違うものの同じように全国大会の頂点を目指して努力してきた高校生たち。
以前、選抜大会で福井商業が準優勝した時、市内をパレードしたと聞いた事があった。しかし、北陸バスケ部は日本一になった時には、同じようにパレードをしたのだろうか。
武生商のフェンシング・丹生高校のホッケー・福井商業女子のハンドボール・鯖江高校の体操・仁愛高校のテニスなど、過去日本一となったはずなのだが、その時は・・・・。
高校野球ばかりが大きく取り上げられ、テレビでも新聞でもそのニュースや記事は最大級である。お国柄・・・の野球好きならば・・・国技の相撲は大相撲のみが放送される。
勿論、第二試合だった福井商業の試合時間とバスケ決勝試合時間との兼ね合いで、放送局の編集なども考慮しなければならないが・・・私には・・・やはり・・・不満だ!歳を取ると愚痴ぽくなると言うが・・・まさしく私もそうだ!(やだやだ!少し酔ったかな!)
月曜日・・・夜8時過ぎ。遠くから花火の音が聞こえてくる。夏の風物詩の一つと言えるだろう、日本人の大好きな花火。「たまや〜」と、大きな声で叫べば少しは暑さも吹き飛ぶかな・・・・。
来週15日は、高須町の夏祭りがある。次男の楽しみにしているお祭りだ。納涼・・・の言葉がピッタリの高須町は少し早い山里の秋が感じられるかもね!(楽しみですよ!)
△男の酒のつまみ・・・153
冷た〜い茄子煮!
早くも夏バテ気味となっている私だが、いささか食も細くなっている(珍しい!)。この時期になると、どうしてもそうめん&冷むぎ&冷やし中華など麺類が多くなる。
しかし、晩酌のつまみとなると話は別で、あれが食べたいこれも食べたいと頭の中はグルメ嗜好となっている。
夏野菜