浄土真宗の原初的形態・「道場」での年賀行事

「道場」は浄土真宗の原初的形態と言われています。読経し法話を聞く場所として農民がお金を出し合って集落ごとにつくられました。また、集落の公民館的な役割も担っていました。江戸時代の中頃、キリスト教の禁制をするためにどこかのお寺の檀家にならないといけないという寺檀制度がしかれ、「宗判権」を得るためにどんどん道場が寺院化してお寺となったところが殆どです。和泉では今もお寺がなく、昔ながらの道場が機能していますが、人口減少のため維持管理が難しくなっています。

近年は遅くなったが、昔は朝5時から始めた道場での年賀の行事。正信偈の読経から始まる。そして集落の老若男女が集まって「箸始め」(お雑煮を食べるのです)。それにしても今年は少ないね。


仏壇の前の敷居。江戸時代から村人が投げ続けた投げ銭(読経の間に仏壇の中にさい銭をを投げ入れる)が当って刻まれた模様。