ベルナール・ビュッフェ

三島での出張の時間を利用してベルナール・ビュフェ美術館美術館訪問を訪問しました。三島にあるこの美術館は世界最大のビュフェ作品収蔵美術館です。ベルナール・ビュフェの絵はおそらく学校の美術教科書に出ていたのではないでしょうか。「線の画家」ともよばれる独特の絵です。                       
ビュフェ美術館 には以下のように紹介されていました。
ベルナール・ビュフェ。1928年7月10日、パリに生まれました。10歳ごろから絵を描きはじめ、画家になろうと決心したといいます。ビュフェが11歳のとき第二次世界大戦が始まりました。16歳のとき、パリは連合軍によってナチス・ドイツからようやく解放されますが、その年、彼はただ一人の理解者だった母を脳腫瘍で失います。戦争と孤独と貧窮の中で画家を目指したビュフェ。20歳で批評家賞という権威のある賞を受賞し、一躍有名人になりました。鋭角的なフォルムと強靱な描線、モノトーンに近い色彩による独自の画風を築き上げます。作品は苦悩と不安に満ち、それは第二次世界大戦の荒廃した時代を具現化したとされ、“時代の証人画家”と賞賛されました。以来、彼の個展が世界中で開かれるようになり、「天才」と称されました。その後、幾多の画風の変遷を経ていますが、一貫したオリジナリティをもって意欲的に制作を続けました。1999年、南フランスの自宅で逝去。偉大なる芸術家として、その生涯を閉じたのです。享年71歳。

ピエロ(自画像)(1961)
ービュフェ美術館HPよりー


キリストの十字架からの降架(1948)


この日はやや薄曇りで三島駅からタクシーにのり20分ほどで着きました。キリスト受難の大作
数枚が掛かっているドーム状の部屋に一人たたずむと静謐な空気が体を通り抜けるような感
覚になりました。晩年の「死」シリーズは、ピカソの最晩年の作品に通じるような一切の装飾を
そぎ落とした青く薄暗い輝きを感じます。もし時間がありましたら、三島のベルナール・ビュフェ
美術館を訪れてみてください。人間の実存を語りかけてくる「線の絵」が待っています。