トピックス #30 ボジョレー・ヌーボー

「ボージョレー・ヌーボー」とは何ぞや。
「ボージョレー」と言うのはフランスのブルゴーニュ地方ボジョレー地区のことで、「ヌーボー」とは新しいという意味で、特にワインに限定すると「新酒」という意味になる。
 まとめると、「ボジョレー地区の当年産新酒」ということである。そして、その名前の通り、この年に作られたワインを長年寝かす(貯蔵)ことなく1.2年の内に飲みきってしまうのである。
 
 このワインが有名になったわけは、
「このヌーボー(新酒)を飲むことによって、この年のワイン全体の出来の良し悪しが判断できる。」
と言われることに依るようである。
 
 しかし、このワインは、所謂(いわゆる)「ワイン通」にはあまり尊重されないらしい。その訳は、ガメイ種という葡萄だけを使って造られ、「赤ワインの重さや深みが無い、ライト(軽い)な味わい」だからだそうな。
 でも、そのお陰で、タンニンや渋味、酸味が少なく、あまりワインの好きでない人にも口当たりがいいという長所もあるようである。

 猫も杓子(しゃくし)も、「ボージョレー・ヌーボー」と騒いでいる訳じゃないけど、何にでも影響されやすい日本人の癖(くせ)で、日頃はワインなんぞ飲んだことのない人間までが、「ボージョレー・ヌーボー、ボージョレー・ヌーボー」と騒いでいる。
 それに乗り遅れないために、私も、1本買ってみた。
 
 それを弁解する訳じゃないけど、みんなで騒ぐのも悪いことじゃないと思っている。中には「私こそワイン通だ。ボージョレー・ヌーボーの時だけ大騒ぎするのは情けない。」というような人間も居るが、ミーハーであっても楽しむ権利はあると思う。
 それに、ワイン通だという人間だって、本当にワインの味が分かっているのかどうか怪しいものである。と言うのも、ダウンタウンの浜田が司会していた「有名人番付」というバライテイ番組で、舌に自信が有るという有名人達に1本10万円以上のワインと1本1千円ちょっとのワインを飲み比べさせても、さっぱり分かっていないことが多かったからである。
 
 と言うわけで、私は、今日「ボージョレー・ヌーボー」を飲んでいる。と言うのも、昨晩は飲み会でビールと日本酒を飲んで帰って来たので、その上ワインを飲んでも味が分からないだろうと考え、今日まで我慢していたのである。
 そこで、日頃は滅多に使わないコルク抜きまで持ち出して栓を抜いた。栓抜きの紹介は次のとおり。
http://www2.inetpia.ne.jp/~osatin2/kiroku/topics/sennuki.htm
 
「さて、肝心の味は?」と言うと、上の解説のとおり大変飲み易い味で、飲み過ぎになりそうである。皆さんにもお勧めします。偶には飲んでみたら如何でしょうか?
 ついでに付け足しておくと、ボージョレー地方には沢山のワイン製造所があるので、日本酒に色々な銘柄があるように、「ボージョレー・ヌーボー」にも製造所の名前を付けた色々な銘柄があるのである。
 因みに、私が飲んだのは、「ピエール・アンドレ」という銘柄でした。