語源#003 「ブスの意味」 

 

 はるさんの掲示板で、「ブス」という言葉を使った後、

何故、「ブス」という言葉が「不美人」という意味になったのか疑問を持ち、調べてみた。

 

「ブス」という言葉は、昔から有る言葉で、漢字では、附子と書く。

附子とは、植物のトリカブトからとった毒のことである。

トリカブトの毒に当たると、苦しさで顔が歪む。

その歪んだ顔と不美人を結びつけ、不美人=ブスに成ったようである。

それ以来、ブスは、不美人という意味が優先しているようである。

 

何故、女性だけに言うようになったのかは分からないが、

私は、男の不細工は余り問題にならなかったからではないだろうか?と考えている。

 

そう言えば、昔、教科書に「附子」という狂言が載っていた。

 

水飴を「附子」だと偽り、隠して舐めて楽しんでいた主人が出かけたとき、

家来達が、水飴を全部舐めてしまい、

その弁解に、大切にしていた茶碗を割り、掛け軸を破り、

「大切な物を壊したので、死のうとして、猛毒の附子を舐めました。」

「一口舐めても死ねず、二口舐めてもまだ死ねず、三口、四口、五口と・・・」

「とうとう全部、舐めてしまいましたが、死ねませんーーーーー。」

 

これを、狂言独特の言い回しで演じると、これまた良いのである。