文化の学習室#01 「女性の化粧」

 

本来、化粧や飾りは、

生殖という目的を達成するための、異性の関心を引く道具である。

故に、

動物の世界では、雌の関心を引くために雄の方が派手で綺麗なのである。

 

大昔、女性は化粧をほとんどしなかった。

高松塚古墳に描かれた女性達は化粧をしていないそうである。

確かに縄文時代や弥生時代も、ネックレス風の物や入れ墨のようなものはあったが、

それは、男女に関わらずしていたようである。

それが、何故、化粧をするようになったのか?

 

おそらく、人間の世界が男性中心の世界になったからであろう、と思う。

男性が女性を選ぶ世の中になったからだ、と思う。

 

特に、平安時代になると、

男性が見初めた女性に恋の和歌を贈り、気に入れば女性もそれに応える和歌を贈る。

その結果、男性が女性の家に通うのだが、

Hをしに通うのだから、当然夜が多い。

ところが、平安時代は照明も暗いので、

女性が自分を綺麗に見せようとするためには、顔を真っ白に塗りたくる必要があったのである。

嘘か本当か、

「お歯黒」という歯を真っ黒に塗る習慣も、顔を白く見せるため、

という説が有るほどである。

 

こうして考えると、今の若者の男性が着飾るのは、

男性の地位が下がり、女性の地位が上がってきた

と言う証拠であろうか?