文化の学習室#03 「美人の条件」
今、ミャンマーで紛争があり、難民キャンプに避難している民族が居る。
「首長族」と呼ばれる人達で、カレニー族(カレン族)のことである。
この民族の女性は、首に真鍮の輪を填めており、首が長い。
医学的には、首が長いのではなく、
真鍮の輪の重さで肩の骨が下がり、結果として首が長く見える
らしいのである。
何故、そんな重い輪を填めているのか、諸説有るが、
その一つに、
「首が長いほど美人とされる」
と言うものがある。
美人の条件は、
時代や国によって変わるものである。
平安時代の美人の条件は、
色が白くて、
下膨れで、
鼻は低い程良く、
髪は長ければ長い程良い
と言うものであったらしい。
確かに、平安時代の絵巻物に描かれている女性の顔は、
上に示したものであるし、
その顔を探すと、福笑いの「お多福」に成る。
苦しんでいるミャンマーのカレニー族には申し訳ない連想であるが、
彼女らの写真を見て、つい、思い出してしまったことである。