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フォルクローレという言葉は知らなくても、「コンドルは飛んで行く」「花祭り」という曲を耳にしたことのある人は多いのではないでしょうか。「コンドルは飛んで行く」は、サイモンとガーファンクルというアメリカのミュージシャンのヒット曲で、日本でもフォルクローレが話題になりました。この頃は、ケーナという葦でできた縦笛が人気だったようです。 このフォルクローレという音楽は、北アルゼンチン、ボリビアやペルーといったアンデス地方の音楽です。この地域は中世までインカ帝国という国が栄えていました。フォルクローレに使われる楽器は葦や竹などを用いた素材が多く、昔から伝わっているようにみえます。しかし、スペインに征服されたため、それより以前の音楽の文化は実際のところわかっていません。 フォルクローレは、通常4〜5種類の楽器を用いて演奏されます。ケーナと言う縦笛は主にメロディーを担当します。リコーダーのように穴があいています。他にも、サンポーニャと呼ばれるパンパイプがあります。これは、長さの異なる葦の笛を束ねたものです。スペイン語ではサンポーニャと言いますが、シークやアンタラともいわれます。伴奏楽器には、ギターが加わることもありますが、チャランゴというアルマジロの甲羅を用いて作られる小型の弦楽器が特異的です。このほかに、リズム楽器として太鼓などが加わります。 チャランゴはアルマジロの甲羅を同体に用いる風変わりな楽器です。主として伴奏に用いられますが、中には旋律を奏でる名演奏家もいます。チャキチャキした歯切れの良い音がその特徴です。この楽器の原型はスペインから移入されたものでした。
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