WORLD MUSIC

西アジア〜ラバーブ

 

西アジアの文化

かつて、この地域には広大な帝国が栄えてました。その文化圏はヨーロッパ大陸、アフリカ大陸の一部、インド南部にも広がっていました。

この地域の最も盛んな宗教はイスラム教です。イスラム教が生まれたのは7世紀ですが、文化のルーツはされにさかのぼることができます。

美術の点からもその一端がうかがえます。紀元前からヨーロッパと交流があったため、古代地中海やヘレニズムの文化が母体となりました。国が力を持ち始めると、征服地の文化を吸収して独自の様式を築いてきました。その特徴は、抽象的、平面性が強い、装飾的といった様式でした。代表的なものをあげると、アラベスクという幾何学紋様。寺院であるモスク。ミニアチュール(精密画)にもその特徴をみることができるでしょう。

アラビアン・ナイト

アラビアン.ナイトは、古くは8世紀にみられます。その後、物語の数は増え、現在では数百もの物語が含まれています。

この中でも注目したいのは、物語の中に登場する詩が千数百にものぼるということです。詩といっても、吟遊詩人が楽器を奏でながらうたうものです。奏でていた楽器は・・1人でも持ち歩けて、うたいながら演奏できるもので、弦楽器であったと思われます。

アラブのベドウィン族の楽器にラバーブ.アッシャーイルと呼られるものがあります。これは「詩人の胡弓」という意味で、楽器の名がその用途を物語っているものもあります。

人々は物語とともに音楽を求め、想像の世界を楽しんでいたのでしょう。

ラバーブについて

ラバーブはイスラム圏で用いられている弦楽器です。北アフリカから東南アジアまで広く分布しています。各地域により形態の差はありますが、共通点は共鳴胴の膜に動物の革が使われて、大部分が弓で演奏する方式でした。ラバーブは各地域に広がり派生しました。

 

 

向かって左から

ラバーブ・アッシャーイル

ラバーブ

インディアン・ラバーブ

 

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