WORLD MUSIC

インド〜シタール

 

 

インドの音楽

「インドの音楽」と聞くと、どこか神秘的で、あやしげで、あるいは哲学的、といったことがあげられるようです。中には、蛇使いの笛や、魔術のようなものを思い出す人もいるかもしれませんね。

インドの歴史は古く、インダス川流域にインダス文明が起こったのは紀元前3000年と言われています。現在、その文化圏は広範囲にわたり、多くの言語、語族、人種が入りみだれています。

その広大なインドを音楽という点からみると、北部と南部の領域に大別できます。地域の性格上、北インドにはイスラム世界の影響がみられ、南インドには古典的なインドの音楽があります。そのためか、北インドの音楽が情感的な性格を持つのに対し、南インドの音楽は哲学的な性格を持っています。ちなみに、ビートルズが影響を受けたのは北インドの音楽でした。

インド映画と音楽

シタールは北インドの楽器ですが、古典音楽に使われるのみならず、ポピュラー音楽、映画音楽など幅広く用いられています。また、インドは映画が盛んな国で、1971年に制作本数が世界最多となり、今なお増加し続けています。中でも、多く作られているのが権善懲悪型でハッピーエンドの物語です。例えば、男と女の愛、親子の絆、男の友情などのテーマに、笑い、涙を加え、さらに歌と踊りが入るミュージカル仕立てという、あらゆる娯楽的要素が含まれたものです。この中でも、音楽が重要な要素のひとつとなっています。

シタールについて

12世紀頃北インドイスラム王朝が起こりました。シタールは、イスラムの音楽や楽器から影響を受け、宮廷音楽の中で発展していきました。「タール」というのはペルシャ語で弦を意味します。この前に数字を1、2、3、4と付けていくと、エクタール、ドクタール、セタール、チャルタール..となります。この、3本弦のセタールがシタールの前身でした。ここから発展して今日のような姿になりました。

 

鉄または銅製の弦がはらてる。フレット上に6〜7本の演奏弦。そのうち2本をチカリ弦とよび、棹の側面に出た糸巻きに付けられる。持続音等の効果を生む。

共鳴弦は11〜13本あり、フレットの下に演奏弦と平行にはられ、側面の糸巻きで調弦する。

全長は125〜132cm

 

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