半劫に付いて       

  1図

  と押さえ隅に5目の地を確保します。

 白に飛び込まれるとゼロになるから、
  は5目の価値を持つのは疑いない。

 しかし、それだけではなく、後に一子取る
 劫が残っている。

 いわゆる 「半劫」 の形ですが、
 これは何目と計算したらよいでしょう。

 

  2図

 図を変えて、こういう形があったとします。

 黒から半劫を取れるところが3ヶ所あります。

 他に打つところがないとして、
 黒Aと1つ取れば、、、、後は、、、

 

  

  3図

 

  


 <---- 3図の解説。

  と取れば、後はツギ、ツギで終局です。

  この結果、黒の利益ははじめに取ったハマの1目です。

 以上のことから、取れる半劫が三つあると、
 「合わせて1目の価値」なことが分かります。

 すなわち、半劫一つの価値は
 「1/3目」 にあたるのです。

  従って1図の は「5目と1/3の手」になります。

  1/3目のものを半劫と表現するのは、

 「取る」、「ツグ」 二手で1目になるからです。

 ただし、1/3目と云っても、半劫と云っても、
 実際には必ず1目の得失になるので、
 表現や計算にこだわる必要はありません。

 例えば、5目と1/3は、 5目強と云えば充分です。