●6/10 総会決議                                      


空港拡張計画の中止を求める決議

 福井空港拡張計画が実現不可能であることは、もはや誰の目にも明らかです。 
 国土交通省は、一貫して「中止」の態度を取り、福井県は来年度予算の要求すらできない状態に陥っています。
 ずさんな拡張計画と、不公正な推進手法に対する抜きがたい不信感により、多くの反対地権者が「絶対に土地は売らない」と宣言し、一段と結束を強めています。

 にもかかわらず県は、「原発カード」というルール違反の手法で、運輸省の「中止」を「与党預り」にさせ、全国的な怒りを買いました。
 知事は、公共事業等評価委員会の継続条件さえ無視して、地権者同意の最終期限をいたずらに引き延ばす、無責任な発言を繰り返しています。
 こうした態度は、「迷走」と呼ぶ以外にない見苦しいものです。

 もとより福井空港拡張計画は、適地性・必要性・利便性・採算性・経済的波及効果のすべての面で、誰もが強い疑問を抱くずさんなものです。
 福井県は、県民生活の守り手となるべき地方自治体として、このような無駄と言わざるを得ない事業にではなく、もっと県民生活の役に立つ分野に職員のエネルギーと税金を投入すべきです。
 また、県予算の有効な使い道については、県議会が積極的な役割を果たすことを期待するものです。

 私たちは総会の名において、福井県が計画に対する様々な疑問や反対の声や、「必要性のない公共事業の見直し・中止」という流れを率直に受けとめて潔く計画を中止するとともに、県行政が作り出した地元住民の反目を修復する条件を、一刻も早く整えるよう強く求めるものです。

 右、決議する。

                                     2001年6月10日

                        福井空港の拡張中止を求める会