福井空港の拡張計画とは
県が、バブル期の1985年に決定した計画。総額1千億円を
超える大型プロジェクトである。
今や住宅密集地となった福井空港(春江町)の滑走路を、
1,200mから2,000mに延長し、中型ジェット機が離着陸でき
るようにしようというもの。
小松空港までの距離が約40qと近すぎ(左図)、嶺南地
域(敦賀市以南)の利用が見込めない、北陸新幹線の開通が
見込まれること等から、必要性や採算性が疑問視され、計画
当初から反対が強い。
県は、大義がなく反対の強い計画をゴリ押しするために、
「地域振興策」で住民の懐柔をはかってきた。
しかし、多くの地権者が不信感を募らせ、「絶対土地は売
らない」と結束を強めている。
2000年夏に与党3党から「中止勧告」を受け、運輸省
(当時)も中止を決定したが、県は「もんじゅ」再開を取引
材料に「与党あずかり」にさせた。この不可解・不透明な取
り扱いは全国的な批判を浴び、県内でも新たな不信の声が上
がっている。