男 子    優勝決定戦は、大野高校の、粘り強くボールを拾い、エース松田祐和につなぐバレーのチームと、北陸高校の、速いコンビバレーが特色の両チームの激突となった。
1st set  立ち上がり両チームかたさがみられる中で、大野高校は3枚ブロックとエース松田祐のレフトからのバックアタックや杉下の速攻などでリズムをつかみ、北陸のミスが重なったこともあって、11−4と大きくリードした。大野は杉下のライトへのブロード攻撃やサーブなどで北陸を突き放そうとするも、北陸はセンター和田のBクイックやレフト今井のオープン攻撃で徐々に追い上げる。
 中盤、大野松田祐のバックアタックが北陸の高い3枚ブロックにつかまり始め、21−21と同点に追いつかれる。北陸は同点としたところから、速攻にオープン攻撃を織り交ぜしぶとく逆転し、25−23と第1セットを先取した。
2nd set  序盤、お互いにサーブレシーブが乱れ、レフト主体の単調な攻撃の応酬となった。そのレフトスパイクを阻もうと両チーム互いに3枚ブロックで対抗。
 中盤以降も大野松田祐がスパイクを決めれば、北陸もサウスポー崔のレフト攻撃や、センター和田のBクイックで応酬し、一進一退の攻防が続く。
 終盤、23−23接戦となるも最後は北陸がブロックと宮崎のレフトスパイクで25-23と代々木体育館に王手をかけた。
3rd set  北陸は立ち上がり、センター和田のライトへのブロード攻撃、1人時間差でリズムをつかもうとするが、大野は松田良のレフト平行、センター杉下の速攻で一歩リード。
 しかし、北陸は今井のレフトスパイクなどで追いつくと、後は両校の持ち味が激しくぶつかり合い、一進一退の攻防が続く。
 終盤大野は20−18とリードし、エース松田祐のレフト攻撃で逃げ切ろうとするが、北陸はセンター和田の高いブロックとクイックで23−23と追いつく。
 最後は北陸の大野のエース松田祐を3枚ブロックでシャットアウトし、崔がライトから決め3年ぶり5回目の春高への切符を手に入れた。
文:大椙 
女 子    女子優勝決定戦は、エースのランを中心にして攻める啓新高校と、総合力の福井商業高校の戦いとなった。
1st set  序盤、啓新がエースのランのオープン攻撃で立て続けに点数を奪うと、福井商業はセッター寺島が全選手を均等にトスを振り分けて徐々に反撃し接戦となった。
 啓新は、ランが後衛の時にスパイク決定力に欠け、対する福井商業は、主将でレフトの嶋本が要所で決めて、第1セットを25−19先取した。
2nd set  第2セットは一方的な展開となり、特に福井商業のサウスポー津田は、サーブで啓新のレシーブを乱し、3連続サービスエースを含む6連続ポイントを挙げるなど活躍した。
3rd set  後がなくなった啓新は、セッター島崎のサーブなどで一気に11−4までリードを広げた。リベロ岡井を中心に粘りあるレシーブからの攻撃で主導権を握ったが、福井商業はタイムアウトやメンバーチェンジを機に少しずつ反撃を開始した。
 20点台に福井商業が追いつき、もつれる展開を見せたが、啓新にアタックミスやつなぎのミスが出て福井商業が抜け出し、2年ぶり5度目の全国出場を勝ち取った。
文:前川法 
ゲーム内容