アンプ修理記
久しぶりにSさんから電話があった。
Sさんとはオーディオ趣味での付き合いである。
私とは格段上のランクの機器を所持されておられ、家によせてもらう毎に
その音に聞きほれている。
「マランツのアンプが故障した。もし修理して使うようなら、あげる」とのこと。
さっそく家に寄せてもらう。マランツのプリメインアンプ PM16 である。
まだ、購入して 7年くらいのものであり、リモコンも付属している。
販売価格15,6万くらいの、結構人気機種だったものである。
新しく購入されたスピーカの音を聞かせてもらいオーディオ談義がはずむ。


持ち帰ったアンプに電源を入れてみる。
電源ランプは点くが、リモコンも不動である。電源投入後の少し遅れて動作するリレー音もない。
とりあえず、回路図をWEBでさがすが見つからない。
メーカにTELするが、担当者は出せないとのことである。なんとかねばってみると
「上司に相談してみます」ということで一旦電話をきった。
翌日OKの連絡があり、回路図が送付されてきた。回路図があれば勇気百倍である。

とりあえず電源回路をチェックする。
+13Vラインはでているが、+60V −60V ともでていない。ここはACは
共通しているが、別個の整流回路で60Vを出力しているのである。
テスターでおっていくと、+60V回路は整流回路の手前に入っている保護抵抗1Ωの断線で
あることが判明した。
さらに―60V回路も整流回路の手前に入っている保護抵抗1Ωの断線であった。(回路図参照)
同様の回路とはいえ、同じ抵抗が断線している。焼けた様子はない。
抵抗を交換して、動作良好となった。
電圧安定回路

丸ピンクマークが断線していた抵抗

配線図には各部の電圧値の記入が
あるので、効率的に点検できる
矢印が断線していた抵抗
変色等まったくない